歯科衛生士のイメージ


歯科衛生士の「お口の中の気になる話」

 皆さん、歯科の治療で
『今、どんな治療をやっているんだろう?』
『どうやって治すんだろう?』と疑問や不安に感じたりしたことはありませんか?

それでも、『聞いたけどよくわからなかった。』
『説明を聞いたそのときはわかったつもりでも、後でまたわからなくなった。』
『もう一度、聞いてみたいけど何度も聞いたら悪いから聞きにくい。』
『どうせ聞いても、先生の説明は専門的過ぎてよくわからない。』といった思いで、
そのまま何だかわからないうちに治療が終わってしまったなんてこともあるのではないでしょうか?

このコラムでは、歯科衛生士が患者さんの目線で、お口の病気や歯科の治療法について簡単にわかりやすくご紹介していきます(リクエストもお待ちしております!)。

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第一回 白い歯でイメージアップ

 TVや雑誌で活躍しているタレントやモデルに口元のキレイな方を多く目にします。美しい口元や白い歯からは清潔感や若々しさ、スポーツ選手にはヒーローぶりさえも伝わってきます。

歯の色はなぜ違う?

 『私の歯は黄色いけど、彼女の歯は白いのはどうして?』という質問を耳にすることがあります。歯の色にはその構造が関係しています。
目に見える一番外側のエナメル質は半透明の乳白色、その内側の歯の本体である象牙質は薄い黄色や黄褐色、中心部分の歯髄は血管が集まった赤色をしています。(図)

歯の色 歯の色は、これらが混ざり合った色をしているのです。エナメル質の石灰度が高いほど透明度が増し、内側の象牙質の黄色が目立つようになり、虫歯になりにくい硬いエナメル質の人ほど黄身がかって見える傾向があります。
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しかし単なる歯の色だけでなく、肌や唇の色の濃い人では白っぽく見え、肌色の薄い人では黄味が強く感じられるように、顔周囲の相対的な関係で同じ色でも違って見えることもあります。(写真)

歯の白さ

肌の色が白い(左)より濃い方(右)が歯の白さがより際立つことがある。

また、誰でも加齢により象牙質の色が濃くなることで歯が黄色く変色していきます。他には歯の変色の原因については次のようなものがあります。

歯の色は変わる?

 歯の変色や着色には以下のようなものがあります。

1.歯垢や歯石などの細菌物質が付着して、歯面全体が黄ばんで見える。
2.カレーや紅茶・コーヒー・ワインといった色素や、タバコのヤニなどが歯の表面に沈着。
3.虫歯そのものの色が茶色や黒色にみえる。
4.虫歯治療での詰めたレジン樹脂の経年的変色。詰め物やかぶせ物の金属イオンの沈着。
5.かみ合わせの影響による歯の磨耗や、あるいは磨き過ぎによってエナメル質が薄くなり、
象牙質の色が強く出る。
6.虫歯の治療で神経を取ったあとや、歯を強くぶつけたことで歯の神経が死んでしまったりすると
象牙質に栄養が行き渡らずに茶色く変色。
7.テトラサイクリンという抗生剤を母親が妊娠中に服用したり、乳幼児期に長期服用したりすると
象牙質が変色し歯の色が濃くなったり、縞(しま)模様が出来る。
8.乳幼児期に、エナメル質の形成が不完全な疾患のために透明感のない歯になる。

どうしたら綺麗な色になる?

 最近、「歯が白くなる」ということで『ホワイトニング』という技術が有名になって広く行われるようになりました。 でも歯の色に悩んでいる人全てが、ホワイトニングで悩みが解決するのでしょうか?

変色・着色の原因によって対処法が異なります。ご自分で気になっている歯の色の原因を正しく調べてもらって、適正な処置を受けるようにしましょう。

  • 上記の1と2の対策としては、
    スケーリングと呼ばれる歯垢・歯石取りを受けていただき、さらに ポリッシングという着色落としやPMTCと呼ばれるクリーニングを受けていただくと効果的です。普通の着色だけならポリッシングで大抵きれいになります。PMTCには非常に粘着度の高いバイオフィルムという細菌膜を除去する効果もあり、歯垢・歯石の再付着を遅らせます。
  • 3の対策としては、虫歯の適切な治療を受けましょう。
  • 4の対策としては、
    レジン樹脂はどうしても時間とともに変色しやすいので、あまりにも目立つようなら交換することをお薦めします。
    詰め物やかぶせ物の金属イオンの沈着は、金属イオンの流出の少ない高品質の金属、あるいは金属を使わないセラミックに交換します。
  • 5の対策としては、
    エナメル質が減って、黄色く見える象牙質にレジン樹脂を詰めます。歯ぐきの後退が伴っている場合は、歯ぐきの手術で象牙質を覆ってしまう方法もあります。
  • 6の対策としては、
    壊死した神経が残っている場合は、神経を除去してもらいましょう。その後にホワイトニングという漂白処置を受けてください。神経を除去せずにホワイトニングを受けることもできますが、神経の壊死組織自体が着色原因にもなりますので除去を受けた方が確実性は高くなります。 ただし虫歯部分が多く、健全な歯質が少ない場合はセラミック系のかぶせ物(いわゆる“差し歯”)を装着した方がいいでしょう。
  • 7と8の対策としては、
    ホワイトニングでは難しくなってきます。テトラサイクリンによる縞(しま)模様は少しは白くなりますが、縞(しま)が消えるわけではありません。縞(しま)のない部分と同じ明度の白色にはなりません。
    エナメル質の形成が不完全な方には、ホワイトニングに使う漂白剤は歯質をさらに弱体化させてしまいます。
    いずれにせよ確実性の高いのは、セラミック系のかぶせ物、あるいは歯の表面だけを最小限に削って貼り付けるラミネートベニアを装着する方法となります。

 美しい口元は、歯の色だけではなく健康で引き締まった歯ぐきも大事ですね。いくら白い歯でも歯ぐきがブヨブヨで真っ赤、あげくに口臭でもしたらイメージダウン。
次回は、歯ぐきや歯周病についてわかりやすくご説明します。

お口の中の気になる話

 笑った時に白い歯が好感をもたれることは前回に書きましたが、笑った時には歯だけでなく歯ぐきも見えることがあります。
歯は黄ばんでいたり、むし歯で黒ずんでいたらイメージダウンですが、歯ぐきはどんな状態が良くないのでしょう?歯のことは気づかっても、案外歯ぐきのチェックはおざなりになっていませんか?歯ぐきの病気なんて自分とは縁がないと思っていませんか?
今回は、歯にとって縁の下の力持ち『歯ぐき』についてのお話です。

そもそも歯ぐきって何?歯ぐき

 鏡でお口の中を覗くと歯の周りに、根元を取り囲むように見えます。歯肉(しにく)とも呼ばれています(以下歯肉と記載します)。歯とはまったく別の組織ですが、歯を維持する歯周組織のひとつです。

歯肉って何のためにあるの

 歯は、歯肉から直接生えているのではなく実際は歯槽骨(しそうこつ:顎の骨のうち歯を支える骨)に植わっているのですが、この歯槽骨を覆い保護する役割が歯肉にはあります。もし、歯肉が無かったら食事のときの咀嚼の力や動きにより歯や歯槽骨を痛めつけてしまうことでしょう。
歯肉には歯や歯槽骨を守る働きのほかに、免疫としてのバリア機構もあります。新陳代謝によって歯肉の表面には、沢山の細菌が長期間付着しにくく、歯肉の細胞同士の間には、外からの細菌や毒素などと戦い分解する細胞がたくさん遊走しているので歯肉の健康が保たれているのです。

歯肉はなぜ赤い

 実はお口の粘膜はとても薄いのですぐ下にある血管、つまり血液の色が透けて見えているからなのです。 たとえば、私たちは毎日お風呂に入ります。寒い時期ですと、入浴前は血行不良で肌が青白い人も、湯船に浸かり血行がよくなり血流が多くなると肌の色が淡い赤みを帯びてきます。熱過ぎてやけどをすると肌は炎症を起こし赤くなってしまいます。 同じように歯肉も血液循環によって色が違ってきます。たとえば、貧血気味の人では白っぽい薄いピンク色をしており、歯肉炎や歯周病の人では赤みが増します。また、タバコを吸う人では血中酸素が減り、ヘモグロビンが二酸化炭素と結合することでうっ血しているので青味がかった紫色のような歯肉の色をしています。

正常な歯肉の状態は

 歯肉の正常な状態を知らないと、異常に気付くのが遅れてしまいます。
歯肉は歯周組織の一番外側の粘膜で、歯肉の大部分で動かない部分は付着歯肉、歯の際の少し動く部分は遊離歯肉、歯と歯の間の三角形のところは乳頭歯肉といいます。色は淡いピンク色。健康な歯肉には、まるでみかんの皮のようなプツプツとしたスティップリングと呼ばれる小さなへこみが点在しています。そして、歯と歯肉の間には浅いすきま=歯肉溝(歯周ポケット)があります。

正常な歯肉の状態は

歯肉の病気はどんなものがあるの

外からの刺激や細菌に強いイメージの歯肉ですが、やはり病気になることがあります。
なんと言ってもまずは、歯科での三大疾患の一つであり、虫歯、顎関節症と並んで有名な歯周病(歯槽膿漏)です。 もっとも誰でもがかかってしまう可能性の高い歯肉の病気のひとつです。これについては次回に詳しくお話します

歯肉の他の病気で代表的なものを挙げてみましょう。

1. 歯肉が腫れる病気

@根尖性膿瘍(こんせんせいのうよう)、歯根嚢胞(しこんのうほう)などの歯根由来の炎症

虫歯や打撲したことによって歯の神経が死んでしまったり、根の治療が途中のままで放置してしまったり、以前に神経を取っている歯が何らかの原因で感染を起した場合に、歯の根の先端(根尖)に膿がたまってしまいます。歯肉にニキビの様な腫れができたり、ひどくなると痛んだり大きく腫れてくることがあります。

A 水疱性・ウイルス性のもの

単純疱疹
単純ヘルペスウイルス感染によるもので、口唇の周りの皮膚・口唇粘膜・歯肉・上あごの粘膜などに小さな水疱が多くできます。

B 薬剤によるもの

フェニトイン歯肉増殖症
抗てんかん薬のフェニトインを長く服用すると、服用者の約半数に歯肉増殖が見られます。最初は主に前歯の部分の歯肉(特に歯間乳頭:歯と歯の間の三角形の部分)が赤く腫れあがり、次第に増殖して来ます。

C 悪性腫瘍

歯肉癌
口腔癌の中では舌癌に次いで多くみられます。初期には歯周病との見分けが難しいことがあります。出血しやすく、暗赤色でカリフラワー状をしたものから、ただ単に膨隆しており表面的には正常歯肉の色をしているものなどさまざまです。50歳以降の男性に多くみられます。

悪性腫瘍には癌以外に、HIV感染者に見られるkaposi肉腫などもあります。紫色や茶色でわずかに隆起しています。

2. 歯肉が平らのまま出来る病気

@ 口内炎 

アフタ性口内炎
直径2〜10mmの境界線のはっきりとした円形の潰瘍で強い接触痛があります。口腔粘膜に再発を繰り返すことが多いですが通常1〜2週間で治癒します。

壊死性潰瘍性口内炎
体調を崩し抵抗力が弱った時などに細菌感染により、歯肉にできる潰瘍で、強い自発痛や接触痛があり、出血することもあります。強い口臭を伴います。

A 色素沈着症

メラニン性色素沈着
メラニン色素によるものでは内因性(体の中からが原因)の場合が最も多い。色は褐色・黒褐色で前歯の表側の歯肉に多くみられます。色素斑自体に病的ということはほとんどありません。

重金属沈着
外来性の場合、色は褐青色・灰黒色で歯と歯肉の境い目に帯状に見られる。冠などをかぶせた後に土台や冠に使用した金属(水銀・鉛・蒼鉛が代表的)の影響で歯肉が黒ずんでしまうことがあります。金属の使用を止めると次第に色は抜けていきます。

B 角化異常

重金属沈着

白板症
白い色をしており、板状やまだら模様に見られ、歯肉や頬の粘膜・舌にも多く見られます。痛みはありません。
40歳以上の人に多く見られ、一部癌化する場合もあり前癌病変のひとつとされています。

扁平苔癬
よくできるのは頬の粘膜で、左右両方に生じることが多い。
細い白いレース模様状や線状であるのが特徴的ですが、びらんを伴う場合には食事のときに接触痛や刺激痛を感じることがあります。40歳以上の女性に多い様です。

 歯肉は口を覗けば当たり前にあるものですが、このようにいろんな働きがあり身体についてのさまざまな情報が詰まっています。
一般に歯科では歯の治療が主と思われていますが、歯肉やその他の粘膜組織の治療もおこなっています。違和感を感じたり、気になる症状があるときはもちろん、自覚症状がなくても見た目の変化に気づいた時は早めの受診でお口の健康を保ちましょう。

お口の中の気になる話

 前回は色々な歯肉の病気についてお話しました。さて今回は、その中でも最も身近な歯周炎について詳しくお話します。

歯周病って何?

 歯肉と歯の境い目にプラークや歯石といったお口の中の細菌がたまることによって起こる病気です。ブラッシング時の出血や口臭、歯肉が赤いなどがわかりやすい症状なのですが、大きく腫れたりうずくような痛みを伴わないことも多いために知らず知らずのうちに進行してしまいます。慢性的な炎症による腫れは次第に歯を支える歯槽骨にまで影響し、歯槽骨が溶けて歯を維持することが出来なくなり、重症になると歯は脱落してしまいます。
一般的に歯周病とか、昔は歯槽膿漏(しそうのうろう)と言われてきました。 後で紹介する、歯根から感染する根尖性歯周炎と区別するために、歯の周辺の組織(歯周組織)から感染するので、辺縁性歯周炎とも言われています。 歯周病は慢性的な病気で一度罹患すると完治する疾患ではありませんが、歯科医院での専門的なケアと併せてそれぞれのお口の状況に合った正しいブラッシングにより改善・維持を図ることが出来ます。

辺縁性歯周炎

歯周病を治すには

 レントゲン検査や歯周ポケットの測定検査により、弱っているところを歯科医師や歯科衛生士が確認し、一人ひとりのお口の状態に合ったブラッシング指導や歯石除去を行います。専門的なケアを行なうことにより口腔内を清潔にし、歯肉の腫れや口腔内の衛生度を一旦は改善することができます。さらに、必要に応じては専門的な歯周ポケット内の掻爬GTR法(部分的に失った歯槽骨を回復させる再生治療)などの外科処置を行なうこともあります。(※但し、歯周病の病態によっては適応にならない場合もあります。)残念ながらどうしても残すことができない場合には抜歯になることもあります。
しかし、一通りの歯周治療が終わっても、毎日のブラッシングを怠れば、あっという間に後戻りしてしまいます。指導を受けた自分に適したブラッシングの方法(@自分に合った歯ブラシを使うA正しく歯ブラシの持つB正しい位置に歯ブラシを当てるetc)を続けていくことが大切です。そうすれば、自然にきちんと磨けるようになり、歯肉はみるみる元気になっていきます。また、歯ブラシでは磨けないところは歯間ブラシ・デンタルフロス・部分磨き用の歯ブラシなどの補助器具も併用すると効果的です。
 生活習慣の改善も歯周病予防の大切な方法と言えます。例えば、私たちの毎日の生活の中にある歯周病にかかりやすい要素を取り除き、食生活を改善することです。繊維質やビタミンCが豊富でバランスの良い食生活を心がけましょう。

 歯周病を悪化させる最大の要素の一つに喫煙があります。喫煙により血流が低下し、口腔粘膜は酸欠状態や栄養不足になり、歯周治療の治りも悪く予後もあまりよくありません。もちろん、お口の中だけでなく、体への悪影響も大きいものです。喫煙の習慣がある方は是非禁煙をおすすめします。そして、歯周病菌に負けない身体の抵抗力をつけることも大切です。
以上のように健康的な生活習慣・食生活を送り、できれば年に2〜3回の定期健診と併せてクリーニングを受けることでお口の清潔を保ち、現状維持を図り悪化予防をしましょう。

歯肉はなぜ赤い

 ところで歯肉にニキビのような腫れを見たことはありませんか?口内炎のようにも思われがちですが、潰れたり治ったと思っても再発したりする事があります。これは歯周炎の中でも根尖性歯周炎というものです。

根尖性歯周炎

 辺縁性歯周炎と違って、歯根の中から感染するのです。
歯肉自体の固有の病気ではなく、歯髄や歯髄の管が細菌に侵され、歯の根の先端の外側、つまり歯槽骨にまで広がった状態です。歯肉に出来るニキビのような腫れは、歯根の先端に貯まった膿が出口をもとめて歯槽骨を突き破り、外へ出てきた状態なのです。この出口をろう孔と言います。
貯まった膿に上皮が出来て袋状になると嚢胞(のうほう)という、さらに治りにくいものになることもあります。
主な原因としては、
*治療済みの歯や虫歯治療が途中のまま期間が経ってしまっ  た場合
*以前に歯髄を取っている歯が何らかの原因で細菌感染を
起こした場合
*歯が割れてしまった場合や体の抵抗力の低下による感染を起こした場合
などがあります。

根尖性歯周炎

レントゲン写真で見ますと、歯根の先端部分が黒く写っています。慢性のものと急性のものとがあり、@慢性の根尖性歯周炎ではあまり自覚症状が無いことが多く、強く咬んだりすると歯が浮いたような違和感を感じることもあります。体調を崩すなど、抵抗力が落ちると、急激に痛んだり大きな腫れとなることがあります。A急性の根尖性歯周炎では、歯が浮いたような感覚がはっきりとあり、痛くて咬み合わせる事が出来ません。歯根の先端で化膿し出口が無い場合にズキズキと痛みがします。ひどい場合には顔やリンパ節まで腫れ発熱します

根尖性歯周炎
根尖性歯周炎を治すには

 根尖性歯周炎の治療は、歯髄の管の中を再清掃していくのが基本です。感染により腐った歯髄や腐敗物を取り除き、歯根の中を清掃し、繰り返し消毒をしていきます。それでもなかなか膿の袋が小さくならなかったり症状が改善しない場合には、外科手術で歯根の先端ごと膿や嚢胞を取ったり、状態によっては抜歯する事もあります。
虫歯のようにハッキリとした痛みがある頃にはかなり進行していることが多いので、多少の違和感があればすぐに受診することをお薦めいたします。症状が全くなくても神経の処置を受けたことがある人はレントゲンで定期的な健診を受けておくのも早期発見につながることがあります。

親知らずの話

 『親知らず』という名前を聞いたことがある人は多いと思います。
『とうとう親知らずが生えてきた。』とか『親知らずを抜かないといけない。』とか言う人がいると思えば一方で、『親知らずってよく聞くけど自分には関係するのだろうか?一体どれが親知らずなんだろう?』と疑問に思っている人も少なからずいらっしゃいます。
今回は消えつつある永久歯、『親知らず』についてお話します。

親知らずってどんな歯?

 ヒトの永久歯の一種で、第三大臼歯のことをさします。前から数えて8つ目の歯で、だいたい20歳前後に生え始め、早い人では17歳ごろから生えてくる場合もありますが、親元を離れる年齢で生えてくるため、親が歯の生え初めを知ることがないので『親知らず』と呼ばれています。英語ではwisdom teethと呼ばれ、日本でも『智歯』とも呼ばれています。分別のつく年齢に生えてくることに由来しています。
人によって、親知らずがあるのに一生生えずに骨に埋もれたままだったり、先天的に歯が存在しない場合もあります。上下左右の親知らずの歯を含めると32本の永久歯がお口の中には存在するのが普通ですが、徐々に親知らずをもたない人も増えてきています。

どうして親知らずは痛みやすいの?

 ところで、『親知らずの歯ぐきが腫れた!』とか、『ずきずき痛い!』という言葉をときどき耳にしますね。なぜ、親知らずはトラブルが多いのでしょう?
現代人は、昔の人に比べて顎の大きさが小さく奥行きが減っているにもかかわらず、歯の大きさや数には変化がないために、奥歯の生えるスペースが足りなくなっています。そのため、親知らずが横向きに生えてきたり、歯肉や顎の骨を圧迫することもあります。
奥に生えているというだけで磨きにくく磨き残しも多くなり、その結果、細菌物質である歯垢(プラーク)がたまり、虫歯や智歯周囲炎と呼ばれる歯肉炎にもなりやすいのです。場合によっては、親知らずのせいで他の歯まで動いて、歯並びにも悪影響を及ぼすこともあります。

どうして親知らずの歯は抜く必要があるの?

 よく『親知らずだから抜かなくてはいけないのか?』という質問を耳にしますが、親知らずだからといって必ず抜かなくてはならないというのは間違いです
親知らずを抜くのか抜かないのかは、歯の本来の機能、つまり正常にかみ合うことが出来るかどうかによります。抜歯しなければならないのは以下のような場合です。

  1. 咬み合うことができる対になる歯が存在せず咀嚼(そしゃく)する機能がない。
  2. 横向きに生えたりしっかりと生えることが出来ない場合に歯肉炎や虫歯になり、親知らずの歯だけではなく手前の歯にまで悪影響を及ぼすことが想定できる場合。
  3. 咬み合わせにおいて、歯列に悪影響を及ぼしたり、顎の筋肉に負担となる場合(顎関節症など)。
  4. たとえ正常に生えていても、奥に生えているために歯ブラシが届かなかったり、えずいて歯磨きが出来ないなどの理由で虫歯を繰返す場合。
  5. 口が開きにくい人で、虫歯治療を行うための機械が親知らずまで届かない場合。
どうやって歯を抜くの?痛みや腫れは?

 お口の中の状態やレントゲンを見て、一般的にまっすぐに生えている場合には、ほかの歯と同じように抜くことが出来ます(単純抜歯)。ただし、歯根が曲がっていたり分かれている場合や肥大している場合には、根を二つに分けて抜歯することもあります(分割抜歯)。

埋伏智歯抜歯

 横向きや斜めに生えている場合は大概、歯がまったく見えないか一部しか見えません。このような場合にはまず、局所麻酔をし、歯肉を一部切開し、邪魔になる骨がある場合には削り、歯が見えるようになったら、取り出しやすいようにいくつかに分けて抜歯します。そして切開した歯肉は縫い閉じます(埋伏智歯抜歯)。(図1
このような抜歯は通院での小手術で行なうことが出来ます。抜歯当日には多少の出血や痛み、2‐3日は腫れが起こりますが、多少の個人差はありますが数日すれば改善します。埋まっている歯の形態や深さによっては術後に嚥下痛、皮下出血斑、下顎神経の麻痺などの合併症が起こる場合があります。一般的には下顎に比べると上顎のほうが骨が柔らかいので、上の親知らずのほうが比較的短時間に抜くことが出来ます。

親知らずのリサイクル?

 ここまで読んで、『親知らずなんてろくなものじゃないわ。』と感じた方も多いでしょうが、親知らずもたまには役立つこともあるのです。それは要らない親知らずの再利用、リサイクルできることがあるのです!
親知らず以外の奥歯(第一大臼歯・第二大臼歯)も磨きにくいためにひどい虫歯になりやすく、歯を失う可能性の高い歯です。大臼歯を抜歯しなければならなくなった場合には、ブリッジや入れ歯、インプラント治療などで歯を補うことが一般的です。
しかし、もしも条件を満たした健康な親知らずの歯が残っていた場合には移植できる‘場合’があります。失った歯をブリッジのように連結させて補う場合には、支えるのに必要とされる周囲の歯を削る必要がありますが、移植なら周囲の歯を削る必要はありません(図2)。ただしほとんどの場合は、移植する親知らず自体の神経の除去する処置が必要になります。

親知らずのリサイクル

◎親知らずの移植のための条件・注意点◎

  • 移植する親知らずの歯根の形態が、極端に曲がっていたり複数に分かれていたり、大きく肥大していないこと。親知らず抜歯の際に歯根を傷つけないこと。
  • 親知らずの歯根の大きさが、移植をする部位の穴の大きさと極端に違わないこと。
  • 移植する部位の骨に炎症が残っていないこと、骨の量が十分残っていること。
  • 移植直後から数週間、親知らずを固定する必要があるので、近くに固定するためのしっかりとした歯が残っている必要がある。(固定部分での咀嚼は避ける。)
  • 移植した親知らずが、ある程度固定されるまで、細菌感染しないよう細心の注意と処置が必要。

 以上のように、さまざまな条件をクリアしないといけないので、実際に親知らずの移植ができるケースは必ずしも多くはないのが実状です。

移植が成功した親知らずの例

移植が成功した親知らずの例

 最近では、親知らずや歯列矯正によって抜いた健康な歯を冷凍保存し、将来奥歯を抜歯した時に移植するという治療法もありますが、まだ確立された技術には至っていません。
なお、事故などにより脱落した歯を元の位置に戻したり、根管治療でなかなか治癒しない場合に、一旦歯を抜いて悪い部分を取り除き、もう一度もとの位置に戻すという治療もありますが、これは歯の再植と言い移植とは異なるものです。

トラブルの多い、困った親知らず。
でも他の永久歯が足らなくなった人には、もしかしたらリサイクル(移植)できたり、矯正で位置を移動させたり、入れ歯の固定に役に立つこともあるかもしれません。
親知らずが気になっている方は、親知らずの処置に慣れた口腔外科へ早めに相談なさってください。

第五回:歯が無くなった!そのあとは?※IE8の方は互換表示でご覧ください

虫歯から進行した根尖性歯周炎歯周病、あるいは事故でもしも歯がなくなってしまったら、その時どうするべきでしょう?

いわゆる『差し歯』や『かぶせ物(冠)』をすればいい、と思ってらっしゃる方が意外に多いのですが、これらは少なくとも『かぶせたり、差したりできる』歯根が残っている場合に限ります。つまり『差し歯』や『かぶせ物』が入っている歯はまだ歯根が残っている状態で、単に『見える範囲の歯の頭の部分(歯冠)』を失っているだけなのです。

歯全体、つまり歯根すらも失ってしまった状態が、真に『歯を失った』という状態なのです。『歯を失った部分』にはそれまで歯を支えていた骨(歯槽骨)と歯ぐき(歯肉)が残っているだけです。そこに『差し歯』や『かぶせ物』を入れることはできません。

本当の意味で歯根ごと、つまり歯全体を失ってしまった場合についてお話します。

放っておいたらどうなる?

私たちの歯は、全部揃うと乳歯では20本、永久歯では親知らずを除いて28本あります。 通常機能すべき歯を失ったままにしているとどうなるのでしょうか。

上下の歯は、お互いが咬み合うことで歯の高さを保っていますが、相手方の歯が無くなれば、徐々に歯が飛び出てきたり【挺出(ていしゅつ)】(写真1)、隣にある歯がなくなるとしだいに倒れてしまいます【傾斜】(写真2)。

咬み合わせのバランスがしだいに狂ってくると、残りの歯への負担も大きくなります。

写真1   写真2
写真1   写真2

他にもこんな弊害があります。(※IE8の方は互換表示でご覧ください)

  • 空気が抜けて、会話や食事がしづらくなる。
  • 見た目や顔貌にも悪影響を及ぼす
  • 顎の関節の位置にズレが生じて、顎関節症を引き起こすことがある。
  • 咀嚼能率が低下する。
  • 胃腸障害や体調不良なども起こしやすくなる。

以上のように、歯には大切な役割があり歯を失うことは様々な悪循環や弊害を生むのです。(図1)

どうやって歯を補うの?

現在の歯科技術において、失った歯を補う方法は以下の4通りがあります。(※IE8の方は互換表示でご覧ください)

  1. ブリッジ
  2. 入れ歯(義歯)
  3. インプラント(人工歯根)
  4. 歯牙移植

1. ブリッジ

その名の通り、歯を失った部位の隣の歯を土台(写真3)とし、かぶせ物を用いて『橋渡し』の状態で連結・固定してしまう方法(写真4)です。歯を失った部分の人工の歯は歯ぐきの上に接しているだけで、つまり「宙ぶらり状態」なのです。土台となる歯は、かぶせ物の大きさ分だけ削る必要があります。たとえむし歯のない良い歯でも、削った後に痛みが出た場合は、神経(歯髄)を取らざるを得ない場合もあります。

歯科用セメントで固定するため、取り外しは出来ないものです。ブリッジの連結部分には特に食べかすや歯垢(プラーク)が貯まりやすいので、熟練した歯磨きが必要となります。

かぶせの素材によっては自然な歯の色に近い、目立たないタイプのものもあります。

写真3   写真4
写真3 写真4 写真4

 

2. 入れ歯

歯の無い部分を人工の歯を付けたプレート(床)で補う方法です。広範囲に歯を失った場合にも有用です。部分床(部分入れ歯)と全部床(総入れ歯)があります。

ブリッジと違い取り外し可能なものですから入れ歯も残った歯も比較的清掃しやすいです。また一般的に就寝時には入れ歯も取り外して、粘膜を休ませます。

●部分床義歯(部分入れ歯)

部分入れ歯とは残った歯に金具等を引っ掛け、人工の歯を付けたプレートを粘膜に吸着させることで維持させる構造のものです(写真5)。ブリッジのように支えとなる歯をたくさん削る必要は無いので、残った歯に対する損傷は少ないのですが、ブリッジほどの固定力はないので多少がたついたり発音しにくいことも有ります。また、残った歯には金具が掛かるので、前歯に近いほど目立つ場合があります。最近では引っ掛ける金具を使わずに、新しい特殊な樹脂で歯ぐきに維持を求めるタイプの目立たないスマート義歯(写真6)や、金具の代わりに維持する白く審美性の高いかぶせ物と入れ歯が一体化したコーヌステレスコープ義歯(写真7)などがあります。

写真5 写真6 写真7
写真5 写真6 写真7

 

●全部床義歯(総入れ歯)

上あご・下あごの両方、もしくはどちらか一方で全く歯が無い場合に補う方法です。 総入れ歯とは、人工の歯が付いたプレートを粘膜に吸着させる構造のものです(写真8)。歯が全く無いため、部分入れ歯のように金具を掛けられませんので、お口の中の唾液が介在することで入れ歯を粘膜に吸着させます。つまり粘膜での吸着に維持を求めるので多少のがたつきや違和感、お食事では食感や温度が感じにくい傾向があります。素材は一般的には樹脂製のものですが、厚みによって発音障害をおこしたり、温度感覚がわかりづらい場合には、一部の素材を金属(チタン、金、コバルトクロム等)に変えることで改善することができます(写真9)。

ただ総入れ歯は、唾液量が少ない場合には吸着が弱くなったり、さらに歯槽骨が痩せてくる(吸収する)と、どうしても外れやすくなってしまいます。

写真8   写真9
写真8   写真9

 

3. インプラント

写真10
写真10

インプラントとは、広い意味では、『体内に埋め込まれる器具や材料』の総称で、「IM+PLANT=中に植え込むこと」を表しています。心臓ペースメーカー、人工関節、人工耳、豊胸用シリコン、隆鼻用シリコンなどもインプラントの一種です。

その中でも最も有名で歴史が深いのが、デンタルインプラント(歯科用インプラント)で、歯科界では『インプラント=歯科用インプラント』で通用しているのです。

非常に純度の高いチタン製のインプラントは、歯を失った顎の骨の中に埋め込むと生体との親和性(なじみ)が良いことから、数か月でオッセオインテグレーション(骨結合)をおこして、顎の骨と一体化するようになります。最終的にはそのインプラントにかぶせ物を入れたり、あるいは入れ歯の固定源になることも可能です(写真10)。

インプラントを骨の中に埋め込む施術は一種の人工臓器の移植とも言えます。

 

ブリッジの時のように健康な歯を削ることも無く、入れ歯のように金具が見える心配や取り外しての手入れも無く、違和感もほとんどありません。多数の歯が無い場合やインプラントが出来る数が限られている場合には、インプラントを固定源にして動きにくい入れ歯を作ることも出来ます。歯を一本失った場合でも、複数失った場合でも、まったく歯が無い場合でも十分な顎の骨があれば治療は可能です。

ただし、インプラントをするには手術が必要であり、骨にインプラントが結合するのを待つため治療期間がかかります。また費用は保険適用外となります。術前にはインプラントが適応かどうかの骨量や骨質の検査や、十分なカウンセリングが必要となります。インプラントを長くお口の中で機能させるためには、正確なブラッシングや定期的なメンテナンス受診が必要です。

 

4.歯牙移植

一般的には、余っている、あるいは機能しきれない親知らずを抜歯して、歯を失った顎の骨に移植する方法です。

元々、自分の体の中にあった組織を移植するので、生体自家移植に分類されます。

詳しくは第四回『親知らずのはなし―親知らずのリサイクル?―』をご覧ください。

 

もっとわかりやすくまとめると・・・

 

  メリット デメリット
ブリッジ
  • 固定式である(取り外しの必要がない)
  • 健康保険が適応されるものもある
  • かぶせ物の支えになる歯を削らなくてはならない(歯を傷める可能性がある)
  • 支えの歯が弱っていると不可
  • 支えとなる歯が虫歯になったり、治療が必要になるとブリッジを外して作り直すことになる
義歯(入れ歯)
  • 歯を削らなくてもよい(又は、最小限の削除量でよい)
  • 健康保険が適応されるものもある
  • 取り外ししなければならない(がたつく、違和感が強い、破損しやすい)
  • 食感・食べ物の温度を感じにくい
  • 咬むことが困難な食物がある
  • 発音がしづらいことがある
  • 粘膜に痛みが生じることがある
  • 周囲の歯の状況が変化すると作り直す必要がある
  • えづきやすい人には不向き
インプラント
  • 健康な周囲の歯を削ることは無く、取り外しの必要は無い
  • 自然の歯に最も近い感覚を再現できる
  • 周囲の歯の治療の為にインプラントそのものを治療しなおす必要はない
  • 手術が必要である
  • 十分な顎の骨がないと出来ない
    (骨の移植や再生術を併用しなければ出来ないことがある)
  • 健康保険が適用されない
  • 治療期間がかかる
歯牙移植
  • 健康な周囲の歯を削ることは無く、取り外しの必要は無い
  • 親知らずの場合は保険適応である(2009年現在)
  • 手術が必要である
  • 全ての親知らずを使用できるとは限らない
  • 親知らずの形・大きさが不定なので、移植する部分に適応するとは限らない
  • 生着後も感染しやすい傾向や、歯根が徐々になくなる(吸収する)現象が見られたり、長期間もつことが少ない

歯を取り戻した!そのあとは?

 

失った歯を補うことは、様々なお口の機能や外観を回復し、歯を失うことからおこる不具合や弊害を予防することにつながります。それは全身の健康にも大きく影響することは言うまでもありません。

苦労して回復した新たな歯は生涯保証されるものではありません。お口の中の機能を健康的な状態で長期にわたって維持していくには、ご自身による日々の丁寧なブラッシングや手入れ、さらに歯科医師による定期健診や経過観察、歯科衛生士によるプロフェッショナルなケアが必要なのです。

第六回マイクロCTで死角なし!?※IE8の方は互換表示でご覧ください

治療を何度繰り返してもなかなか良くならない。痛むのにどこも悪くないと言われる。自覚症状がないのに抜歯しなければならないと宣告された。そういった治療に対して疑問を感じたり納得できなかったことはありませんか?時には、後になってやっぱり誤診だったなんてことを経験した方もいるかもしれません。

どうして口や歯のプロである歯科医師が病気を見落としたり、間違えたりするのでしょうか?

 

歯や歯ぐきの中を見るには?

お口の中は、狭く歯がぴったりくっついて並んで生えています。どんなに明るい光を入れても見えない部分がたくさんあります。しかも病気のほとんどは歯や歯ぐきの中、あるいは歯ぐきの下に隠れている骨の中に隠れているのです。透視力でもない限り普通の肉眼では確認できません。

そこで歯科医師は患者さんが訴える症状以外に、客観的に判断するために自然界の透視力、つまりX線を利用して見えないところを見て診断しようというのが、X線(レントゲン)診断なのです。

しかし残念ながら、従来の単純X線に写ったさまざまな像が正しく症状の原因を解明してくれるとは限らないのです。だからレントゲンを撮ったけれど、やっぱりよくわからないということは珍しくないのです。

当院では、昨年秋に新しくマイクロCTを導入しました。これによって今までよりも遥かに正確でより的確な診断が可能となりました。そこで、皆さまにマイクロCTが今までのレントゲンよりどのように優れているのかをご理解いただくために、出来るだけ簡単にわかりやすくご説明したいと思います。

普通のCTとの違いは?

雑誌やTVあるいはご自身の体験で、体や頭部を輪切りにしたレントゲン写真をご覧になったことがあるのではないでしょうか?CTとはコンピュータを駆使したデータ処理と画像の再構成で断面写真を得ることができる装置です。マイクロCTとは歯科や耳鼻科など非常に小さく複雑な範囲に特化したCT装置で、コーンビームCT(被写体の周りをぐるっと回りながらの撮影方法)とも呼ばれています。

一般的なレントゲン写真は三次元的な人体の構造を一方向から二次元的な平面上に撮影するため、短時間でお口全体を撮影することが可能ですが、全ての像が重なるため、正確な診断が難しい場合があります。(図1)その点CTは三次元的な画像を再現できるので、どんな角度からでもスライス(輪切り状)した全ての平面を一面ずつ見ることが可能です。(図2)

また、普通の医科用CTとの大きな違いは、撮影方法が横たわるのに対し、マイクロCTでは立位または座位での撮影になることです。そして撮影時間もかなり短く約10秒程度で済み、被曝線量が医科用よりも圧倒的に低いことも大きな違いとなります。

 

マイクロCTの特徴

長所
  • ・微小で複雑な口腔や歯を立体的で高精度に分析や診断ができる
  • ・専用ソフトを使うことで短時間に画像を構築できる
  • ・撮影時間が短い(約10秒)
  • 被曝線量が少ない
  • ・金属アーチファクト(画像の乱れ)が少ない
短所
  • ・今のところ健康保険適用外である
  • ・一度に広範囲の撮影が難しいため、必要な場合は数回に分けての撮影となる
2次元像(一般的なレントゲン写真) 3次元像(CT)

図1

図2

・そのものの形や配置など全体を把握することが
できる

・奥行きがあるものでも平面として再現されるため、
複数の面が重なって見える

・被写体の大きさ、それぞれの距離を把握することが
できる

・様々な角度からスライスした全ての平面を一面ずつ
見ることができる

放射線被曝が心配ですか?

 

ところで、多くの人はレントゲンの被曝線量について心配されているのではないでしょうか?実は私たちが日常生活において、様々な自然放射線や宇宙線、地球上に存在する放射性物質、また体内で自然発生している放射線などに被曝していることをご存知ですか?

まず放射線被曝の量をあらわす単位をシーベルトと言います。

たとえば、私たちは日常生活の中で年間2.1ミリシーベルトの自然放射線を浴びているのですが、飛行機に乗って東京とニューヨークを一回往復するだけで0.19ミリシーベルトの宇宙線を浴びてしまいます。

また、健康診断で胸部や胃部のレントゲン検査を受ければ一回で0.05〜0.6ミリシーベルトの放射線を浴びているのです。

歯科用レントゲンにおいては、今までのアナログレントゲン(フイルムタイプ)では0.04ミリシーベルトでしたが、デジタルレントゲンで撮影すれば0.005ミリシーベルトとなり実に約8分の1となります。

マイクロCTでの被曝線量は0.02〜0.04といわれており、医科用CT(胸部撮影時6.9ミリシーベルト)と比べて圧倒的に低いものとなります。(図3参照)

もちろん当院では、レントゲン撮影時には必ず被爆防護のエプロンの着用をし、必要最低限の被曝線量、被曝領域での撮影を行っておりますので、妊娠中の方や小さなお子様にも安全です。

被ばく線量

CTで実際には何がわかるの?

 

 先にもお話しましたように、一般のレントゲン写真では二次元的な平面の状態しか確認できませんでしたが、マイクロCTでは三次元的な状態を把握することができるので、より正確な情報を得ることができ、診断する上でも格段に精度があがります。このことは、インプラント治療をはじめ、歯列矯正治療や根管治療(歯の根の治療)、親知らずや埋伏している歯の抜歯など、幅広い歯科治療に有効です。また、患者さん自身にもその状態を画像でわかりやすくお伝えすることが出来ます。そして正確な診査・診断が出来るということは

1.治療自体の精度が上がる

2.治療時間の短縮が図れる

3.治療の安全性が高まる

4.正しく適切な治療法を選択できる (不必要で無駄な治療を受けずに済む)

という患者さんにとって大きなメリットとなります。

歯科用CTで診断することにより、多くの治療に以下のようなメリットが生じます。

インプラント治療
  • インプラントを埋入する部位の骨の状態(質や厚み、高さ、形態など)の診断に有用である。
  • インプラント手術の正確なシミュレーションが可能となり、手術可能かどうか確認することができる。
  • 埋入後の状態の確認ができ予後の安定につながる。
  • CTが自院にあることで、他院に撮影に行く手間が省ける。
親知らずやその他の埋伏歯の抜歯
  • 神経や副鼻腔(鼻の奥の空洞)との距離や、周囲の病巣の有無や大きさなども診断できるので、より安全な治療を受けることができる。
  • 余分な切開や骨の切削などを避けることができ、抜歯後のリスクを最小限に回避することが可能になる。
根 管 治 療
  • 歯根の膿の位置や広がり、歯根の形態や歯が破折していないかどうか、治療後の治癒の状態など正確に知ることができるので、本当に必要な治療法自体を正しく選択できる。
歯列矯正治療
  • 矯正前の検査で顎骨の状態が正確にわかるので、歯の移動の限界が予測でき、矯正後の状態も予想しやすくなる。
  • 治療計画の立案に役立ち治療期間の短縮につながる。
歯 周 治 療
  • 骨の吸収や破壊程度などを立体的に把握することで治療法を選択できる。
  • 状態にあった治療やブラッシング指導を受けることで、歯の保存につながる。

 

いかがでしたか?特別な病気にしか関係ないと思っていたCT装置のイメージが身近な診断装置に感じられたのではないですか?

レントゲンは医療にとっては欠かすことのできない診断装置の一つです。とくに、歯や骨などの硬い組織の病気を診断するには不可欠です。その中でもマイクロCTという高機能な装置を導入することで、当院では精度の高い治療をめざします。

残念ながら今のところ保険適用外となっておりますが、当院では実勢よりできるだけ低価格にさせていただいて、多くの方々に正確な診断と的確な治療を受けていただけるようにしております。

第七回『むし歯?それとも知覚過敏症?』※IE8の方は互換表示でご覧ください

「最近冷たい物や空気が歯にしみるようになった。」
「歯ブラシの毛先が当たるとピリっとする。」
「鏡でよく見ると、しみる所の歯茎がやせて歯が長く見えるようになった。」

など、こんなお悩みはありませんか?虫歯でもないのに歯がしみて痛い、という症状の多くは「知覚過敏症」と呼ばれるものです。

今回は『知覚過敏症』についてお話します。

 

知覚過敏症とは?

知覚過敏症の仕組みをお話するにあたって、まず歯の構造について簡単に説明します。
歯の一番外側にあたる部分はエナメル質という最も固い組織で覆われています。(図1)
その中にある歯髄(神経)を取り囲んでいるのが象牙質というものです。
この象牙質には象牙細管という無数の細い管があり、それは歯髄とつながっている為、象牙質に伝わった外来刺激は神経に伝わるという仕組みとなっています。
つまり、何らかの原因で象牙質が露出することにより外来刺激(冷気、冷水、酸味・甘味食品、歯ブラシなどによる刺激)が象牙細管を通じて歯髄(神経)に伝わると歯に瞬間的な痛みを生じます。
この状態を知覚過敏症といいます。(図1)

う蝕(むし歯)との違い

象牙質の露出によって発症する知覚過敏症と違ってう蝕(むし歯)とはお口の中の細菌が歯を破壊している状態の事です。

むし歯が象牙質に至っていると知覚過敏症と非常に近い症状を呈しますが、進行して神経(歯髄)に近付くにつれてズキズキとした痛みを伴ったり、熱いものでも痛みを感じたりするようになります。

知覚過敏症の場合、歯自体はきれいな人が多く初期の場合は回復する事もありますが、う蝕(虫歯)は一度罹患したら治療を受けない限り元の状態に回復することはありません。

 

知覚過敏症の原因

それでは知覚過敏症はどのような原因で発症するのでしょうか?

@歯周病による歯根露出

歯周病で歯槽骨が吸収されていくと歯肉が後退する(歯茎が下がる)ようになり歯根の象牙質が露出する事で起こります。

A不適切なブラッシング方法による摩耗

歯ブラシで力任せにゴシゴシこするとエナメル質が傷つき、削られてしまい象牙質が露出する事で起こります。

B歯ぎしりやくいしばりによる歯質の摩耗や微小破折

歯ぎしりの原因は定かではありませんが、歯ぎしりは直接、歯のエナメル質同士をこすり合わせる為エナメル質が削れる原因となり象牙質の露出を誘発する事があります。

歯を強く噛み締めるくいしばりは、歯と歯茎の境目の部分に応力が加わりエナメル質が微小に破壊され続け、次第に象牙質が露出します。

また、歯ぎしりやくいしばりをすることで歯周組織に負担がかかり、歯周病を悪化させることもあります。 @〜Bの原因が複合して起こることもあります。

知覚過敏の治療

まず、歯周病などの歯周疾患が原因で知覚過敏症が起こっている場合は、当然その歯周疾患の改善の為の処置が優先になります。

歯石を除去する事によっていままで歯石に覆われていた象牙質が露出し一時的に知覚過敏症の症状が強くなる場合もありますが、歯石というのは細菌の塊ですので付着したままでは歯周病をかえって悪くし、ひいては知覚過敏症の症状をも悪化させてしまう事になります。よって、歯面及び歯根に付着している歯石は除去し、より付着しにくい環境を整える事が重要です。

以下には象牙質の知覚を鈍くするための主な治療法についてお話します。

 

<薬を塗る>

象牙質に専用の知覚過敏抑制剤を塗ることにより薬剤の成分(フッ化ナトリウム含有、シュウ酸カリウムベース・硝酸カリウム)と歯質のカルシウムが反応し、象牙細管内及び塗布表面に保護皮膜を形成して象牙細管を緊密に封鎖し、刺激が伝わりにくいようにします。

また、即効性・持続性があり、長期の抑制効果が期待できます。

 

<詰め物をする>

歯の表面が削れていたり損傷が大きくなって刺激が伝わりやすくなっている場合は、歯科用レジンといわれる樹脂をコーティングしたり詰めることで、物理的に遮断し刺激が伝わるのを防ぐ事が出来ます。

しかし、日常の歯磨きによってレジン樹脂がすり減ったり脱落することもあり、また吸水性による変色や劣化などの短所もあるため、永久的に使えない材料であることも事実です。

 

<レーザーの照射>

レーザーは歯の硬組織に対して高い浸透性があるので、レーザーの照射により象牙細管をふさぎ、歯の神経を保護することによって痛みや歯がしみる症状を防ぐことができます。

 

<歯の神経を除去する>

知覚過敏症が重症で歯髄炎をおこした場合や日常生活に支障をきたしている場合は歯の神経を除去します。ただし、これは最終手段として用いられます。

 

<その他>

@食いしばりや歯ぎしりなどが原因で知覚過敏症になっていると思われる場合はナイトガードという歯をカバーする器具を使用し、歯ぎしりによるエナメル質・歯周組織の破壊を防ぐ治療を行います。

A在宅で使用できる知覚過敏抑制剤もあり、使用に関しての説明を歯科医院で十分に受けた上で使用が可能となります。休暇中や、歯科医院になかなか行けない時にも便利です。

 

放射線被曝が心配ですか?

では日常生活の上で知覚過敏症を予防するにはどうしたらよいのでしょうか?

固い歯ブラシで磨いたり、力を入れてゴシゴシ磨きすぎたりしていませんか?

このような自己流の歯みがき法は改善する必要があります。とにかく強く磨くのではなく、やさしく1本1本丁寧に磨く事が知覚過敏予防の基本なのです。

的確なブラッシング法を習得する事でエナメル質が傷つく事を抑え、知覚過敏症の予防・症状の悪化を抑えることができます。さらには歯石の付着を抑え歯周病・虫歯を予防することも期待できるのです。歯がしみるからといって歯みがきをおろそかにすると症状を悪化させることにもなります。

研磨剤入りの歯磨き粉をたっぷり使って磨いていませんか?

歯磨き粉に配合されている研磨剤がエナメル質や象牙質を傷つける可能性があり、歯磨き粉を大量に付けて歯磨きをするのではなく少量だけ使用して歯磨きをする習慣をつけることも大切です。

それでも、もし知覚過敏の症状が出たら研磨剤が配合されていない知覚過敏予防歯磨き粉を使用することで、硝酸カリウム、乳酸アルミニウムといった薬用成分により象牙細管をふさいで歯に伝わる刺激をブロックし、外部の刺激から歯を守ることもできます。継続的に使うと効果的です。

硝酸カリウム :歯髄神経を鈍麻し、直ちに刺激の伝達を抑制
 

⇒ブラッシング時の痛みをケア

乳酸アルミニウム :露出した象牙細管を封鎖し、持続的に痛みの伝達経路を封鎖
 

⇒飲食時の痛みまでケア

  ライオンシュミテクト

 

歯ぎしりやくいしばりをしていませんか?

歯ぎしりやくいしばりをしている方は、歯質の摩耗・微小破折や歯周病の悪化をきたしやすいのですが、いったん失った歯質や骨は二度と取り戻すことはできません。できればそういう咬み癖のある方は、症状が現れる前にナイトガードを装着して未然に防ぐことをお薦めいたします。

 

知覚過敏と思い込むのも危険!?

知覚過敏症は、いろいろな原因・症状の程度・個人差などがあるため分かりにくいものなので、各個人の原因を追究してその原因に見合った処置を受ける事が大切です。むし歯(う蝕)と思ったら知覚過敏症だったということも多いですが、逆に過去に知覚過敏症と診断されていても、新たにむし歯(う蝕)が発生していることもあります。たとえ慢性的な知覚過敏症の方も、自己判断せずに歯科医院で定期的なチェックを受けてください。

 

治療から予防医学へ
―病気を遠ざけるサプリメント療法―
※IE8の方は互換表示でご覧ください

口腔と全身の関係とは?

口腔や歯の健康増進は、全身の健康にとっても非常に大切なものです。近年、口腔の疾患が糖尿病・高血圧症・動脈硬化などの生活習慣病や誤嚥性肺炎・早産などに深く関わっていることが分かってきています。口腔内を清潔に保つことはもちろんのこと、生活習慣病の予防という観点からライフスタイルの改善、なかでも栄養管理をしっかり行うということが口腔疾患や老化予防の上で重要性が注目されるようになりました。

つまり、口腔内の健康が全身の健康につながり、逆に全身の健康が損なわれれば口腔にも影響するということなのです。

 

歯科では、『咀嚼・消化(唾液)・発音・発声・味覚・食感・表情(外観)・嚥下・吸う・吹く』などの機能改善の治療に関してはもちろんのこと、病気の兆候が出やすい粘膜・舌や歯肉を直接診ることができるということで、体調の変化や生活習慣病の予兆を早期に発見できる可能性が高いと言えます。

いざ病気になってしまったら治療が必要となります。その治療法の第一選択は、残念ながら医薬品に頼っているのが現状です。(日本は、先進国の中でも珍しく薬剤大国の名をほしいままにしているのです。)

医薬品は病気の治療を目的として、普通の生活では人体に存在しない様々な物質を体内に送り込むものです。そのため副作用があり、望ましくない作用も少なくありません。また医薬品が、病気になった原因の体質そのものを健全にするわけではありません。

したがって、できれば病気になる前に未然に防ぐ、あるいは病気になりにくい体質にすることがこれからは予防医学の観点で重要であると考えられています。

それを実践するために、医薬品ではなくサプリメントによる予防が提唱されているのです。

 

飽食の時代になぜサプリメント?

サプリメントは直訳すると「追加」「補足」という意味です。

「サプリメントを摂っていれば食事はなんでもいい?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまでも補助的なものなので決して食事の代わりではありません

サプリメントは食生活で不足する栄養成分、または通常の食生活に追加して摂取する事で健康の維持・増進に役立つ栄養成分を含む食品です。

基本はきちんと食事していただくことが大切です。

あくまで「サプリメントは薬ではない」ということを念頭においてください。

では、どうして今サプリメントがこんなに流通しているのでしょうか?

微量栄養素不足は、現代人の90%に影響しているといわれています。

「現代人の食生活」 や 「現代の食品自体の問題」を考えると、健康維持に必要な栄養素全てを普段の食事から摂取するのは難しくなっています。

加工食品の増加や化学肥料や農薬の使用、ハウス栽培、酸性雨などが原因になり、ほとんどの野菜の栄養含有量は40年前に比較すると50%以下に減少しています。

つまり、40年前に野菜から摂れた栄養素と同じ量を摂取するには、今は倍以上の量を食べなければならず、本来必要な栄養素が不足していることが普通となってしまったのです。

そこで現在の食生活では不足しがちなビタミン・ミネラル・その他の栄養素を簡単に補給できるようにと考えられた食品がサプリメントなのです。医薬品のような治療効果を期待するのではなく、体の栄養バランスを整え、人間が本来持っている自然治癒力や免疫力を高めて、病気にかかりにくく老化しにくい身体を作る目的で作られたものです。

 

人の身体は生きていくにつれ酸化していくとされています。

酸化とは鉄が酸素と結合して錆びてしまうように身体も活性酸素によって酸化されます。

活性酸素とは、普通の酸素と比べて酸化する力が非常に強い酸素です。

呼吸するだけでも、取り入れた酸素の約2%位が活性酸素になると言われています。

その他、紫外線、激し過ぎる運動、喫煙、排気ガス等により活性酸素は増加します。

本来活性酸素は、体内の酵素反応を促進させたり、強力な殺菌作用で病気になるのを防いでくれたりと体にとって大切な作用を持っています。

しかし、過剰になると自分の身体の細胞を攻撃してしまうので、老化を進め、癌や脳梗塞、動脈硬化などの生活習慣病を引き起こす可能性が高くなります。

このような身体の酸化を防ぐ『抗酸化力』のある成分を主体にしたサプリメントは、最も注目されています。

 

サプリメントって何でも同じ?

サプリメントなんて最近どこでも売っているし、とにかく栄養を補えばいいのだから安い物がいいと思いますよね?

でもサプリメントは何でも同じではないのです。ラベルだけではわからない差が実はあるのです。 多くのサプリメントの中で、当院では分子整合栄養学に基づいたドクターズサプリメントを取り扱っています。

 

分子整合栄養学の概念

身体の不調は、加齢やストレス、遺伝的体質、不適切な食生活や生活習慣、飲酒、喫煙等々の原因により、体内の細胞のさらにその中の分子が、本来あるべき正常な状態で無くなることに起因しています。人体のしくみを分子レベルで分析、理解し、不足している栄養素を至適量補給することにより、自らの自然治癒能力を強化することによって健康回復したり、未病を防いだりすることです。

 

当院で取り扱っているサプリメントのほとんどは、品質、効能、安全性、信頼性の優れた国内GMP対応工場の生産品を中心に、海外製品もそれに匹敵する製品を厳選しており、これらの多くは自己判断による誤った摂取を防ぐため一般市販されていないものがほとんどです。

市販のサプリメントに多くみられるような、添加物が多く主成分自体の含有量が低い、天然成分は少なく合成成分が主原料、成分表記が曖昧、安価にするため原料は中国や中東産といった製品ではなく、天然成分から製造した主成分を多く含み、全成分を表記された製品を扱っています。

患者様の症状によって
@各種検査などを行って、その方に真に必要な栄養素を補給するフルオーダーサプリメント
A問診や症状から選定するドクターズサプリメント
を取り扱っています。

 

歯科口腔領域でお薦めは?

当院で取り扱っているサプリメントのうち、特に歯科口腔領域において特徴的なものを幾つか抜粋してご紹介します。

 

インプラントサポート

インプラントサポート

マルチビタミン&ミネラルの歯科用スペシャル版。

骨組織や歯肉の土台となるコラーゲンを作る働きをしているビタミンC、 骨の構成要素として重要なカルシウム、腸管からのカルシウムの吸収を 促進するビタミンD、体内でカルシウムの活用をサポートするビタミンK などを強化して設計してあります。

骨の充分な栄養素と術後の回復に必要な栄養素を効率的に摂取できるように 配合されています。カプセル状なので、マルチビタミンミネラルの酵母の味が 苦手な方にもお勧めです。

 

現在、インプラント治療をされる患者様の中には、抜歯後の骨の再生をうながすために、インプラントサポートを摂取していただくことがあります。骨の再生の遅い高齢者や、骨粗鬆症傾向の強い更年期以降の女性で、手術前にある一定期間摂取していただいた場合、摂取しなかった場合に比べると、骨の量だけではなく質的にもより良い状態でインプラント手術を行うことが多くなりました

 

フレックスサポート

インプラントサポート

顎関節症(顎が痛い、口が開けにくい、口を開けるときカクカク音がする)の方に お勧めしています。N−アセチルグルコサミン(関節部の軟骨・関節液に多く含ま れている成分で、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸を生成)配合。 医薬品や一般のサプリメントに使用されているグルコサミン(塩酸塩)と異なり、 もともと体内に存在するN−アセチルグルコサミンと同じ形のため、体内での 利用率が通常販売されているグルコサミンよりも約3倍向上するといわれていま す。顎以外の関節痛にももちろん効果が期待できます。 (*エビやカニ由来の原材料を使用しておりますのでアレルギーの方はご注意下さい。)

 

当院では顎関節症の患者さんに対して、他の治療と併用して摂取して頂くことがあります。特に、他の治療では痛みが消えにくい患者様にご好評です。

 

アスタリールACT 

インプラントサポート

今注目のアスタキサンチン(抗酸化力に優れた天然カロテノイドの一種)が1粒6mg配合されています。抗酸化力はコエンザイムQ10の約800倍、ビタミンCの約6,000倍ともいわれています。紫外線などによって発生する活性酸素から肌を守り、健やかに保ちます。

アスタリールは身体の酸化予防、アンチエイジング(抗加齢)として活用されています。

眼の疲れ、冷え性、身体の疲労の回復といった効果以外に、口腔領域ではドライマウス(口腔乾燥症)や口内炎などの粘膜疾患にも効果があるといわれています。

ビタミンCやコエンザイムQ10とともに適切に摂取することにより放射線被ばくを強力に防ぐ事ができると発表されています。

 

 

プロバイオK12

口腔内に唯一存在する善玉菌K12菌を移植し定着させることで、K12菌が抗菌たんぱく質 を産生して歯周病、口臭、むし歯などの原因となる悪玉菌の増殖を抑制し、口腔内のバラ ンスを調節できる世界で最初に発見されたプロバイオティクスです。

 

『プロバイオティクス』

腸内ではビフィズス菌に代表される善玉菌と、健康に有害な働きをする悪玉菌が絶えず 勢力争いをしています。私達が健康な生活を営むためには、この細菌がバランスよく保た れているということが必要不可欠です。

プロバイオティクスとは、人間の体内にとって都合の良い善玉菌のこと、あるいはこれら の善玉菌を増やして細菌のバランスを保ち病気になりにくい身体を作る予防医学の考え方 を意味します。

プロバイオK12は最低でも6ヵ月継続して頂くことにより口腔内の悪玉菌は激減し、特に嫌な口臭はほとんどなくなります。患者様自身が実感していただけます。予防のためにも継続して摂取されてる方が非常に多いです。

 

バイオガイア

同様の概念で、バイオガイアという商品は、L.ロイテリ菌という善玉菌により、口腔内の細菌叢を整えるだけでなく、胃癌の原因とされるヘリコバクターピロリ菌を除菌したり、乳幼児のアトピー皮膚炎などのアレルギー発症を防ぐ効果も認められています。

 

 

自分に本当に必要なものを摂るには?

病気になれば他人の手を借りることになります。健康で元気に生きる期間を長くするということ、 つまり健康寿命をのばしていくことは自分のみならず他人(介護者)の自立をも促すことが出来るのです。

まずは今自分がどういう生活習慣でどういう食生活か、そして何が不足しているのかを知り、不足しているものを補えば今よりもっと健康的な生活を手に入れることが出来るのです。人生を満喫するためにもいかに健康的に年をとるか、老化を出来るだけ遅くするか考えてみませんか?

そのためには、ご自分に何が必要か自己流に判断するのではなく、客観的に判断するための検査や診断が必要です。

当院では上記以外のサプリメントも多く扱っており、歯科医師および学会認定のサプリメントアドバイザーが患者様の疑問にお答えできますので、ご希望の方は気軽にご相談ください。

 

 

治療から予防医学へ
―病気を遠ざけるサプリメント療法―
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口腔と全身の関係とは?

みなさんは今までに他の人から口が臭いと言われたり、自分や他の人の口の臭いが気になったりしたことがありませんか?
話したり口から息を吐いたときに出る嫌な臭いを口臭といいます。
この口臭の正体は、口の中の細菌から発生するガス肺からでるガスが混ざったものです。

 

口腔と全身の関係とは?

 口臭の原因は複数ありますが、大きく分けて「生理的口臭」、「食べ物・喫煙による口臭」と「病的口臭」があります。

 

生理的口臭

起床時、空腹時、緊張時、ストレスや睡眠不足等により一時的に唾液の分泌が減少する事によって口の中が乾燥し、細菌が増殖することによっておこります。また、女性の生理時などホルモンバランスが変化し抵抗力が低下すると、口の中の細菌が多くなり口臭が発生する事もあります。これらは一過性のものなので時間の経過と共に薄れていきます。

 

食べ物・喫煙による口臭

ニンニクなど臭いのきつい食品やお酒、喫煙等によりおこります。

@にんにくの成分アリシンが人体に入るとアリルメルカプタンに変化し、血液を通り肺を経由して吐き出すと、嫌いな臭いが発生し強い口臭の原因になります。

Aお酒による臭いは殆どがアルコールや分解中のアルデヒドによるもので、血流にのって肺や粘膜から臭いとなって出てきます。また、アルコールは利尿作用があるため脱水症状を起こしやすくなり、起きているときでも唾液の分泌が抑制され、唾液による殺菌作用、自浄作用、PHを中性に保つ緩衝作用が低下するからです。

B喫煙は、タバコの3つの成分タール・一酸化炭素・ニコチンが唾液の分泌量を低下させて、歯垢や歯石が付着しやすい口内環境を作り、口臭がでます。

 

病的口臭

これらは治療が必要になります。

@虫歯や歯周病、舌苔などで口の中の細菌が増えたり、歯石が多く付いていたり、唾液の量が少なくなると細菌が増殖しやすくなるので口臭がおこります。割ときつい口臭で、慢性的のため自覚症状が無い場合が多いです。

A糖尿病や蓄膿、消化器の病気など内科的な病気や口腔や上気道の悪性腫瘍の感染が原因で起こる場合もあります。

 

歯科口腔領域でお薦めは?

今回は、歯科で口臭治療をする場合について説明します。

先ほど説明したように、口臭の原因はいろいろありますが、その90%以上は口の中の細菌が発生させ るガス=揮発性硫黄化合物によるものです。また口の中の疾患によって炎症が起こり、それがもとで臭気物質が発生することがあります。

 

虫歯や歯周病、舌苔などが原因の場合

先にその治療や適切なブラッシング方法の指導を行い、口の中の細菌量を減らしていきます。細菌が石灰化した歯石を除去することは重要で、時には歯周ポケット内に深く蓄積した歯石除去も必要です。そして口腔内を清潔に保てるように定期的な歯科での検診などを行っていきます。 

 

唾液が少ない場合

唾液には口の中を洗浄する自浄作用があり、歯の表面に付着した食べカスを洗い流しガスを発生させ る細菌の増殖を抑制するので口臭を予防することができます。また、口臭の原因であるガスが拡散するのを防ぐ効果もあります。唾液を増やすには、以下のような方法があります。

  • @まず唾液が減る病気がないか調べる ⇒ ドライマウス検査
  • A舌や口の筋肉を鍛えて、大唾液腺を刺激する
  • Bよく噛んで食事する
  • C粘膜マッサージにより小唾液腺を刺激する

症状によっては、就寝時の乾燥を軽減するモイスチャープレートと呼ばれるマウスピースの作成や、唾液分泌を促すサプリメントや薬剤の摂取が必要になります。

 

プロバイオティクス療法による細菌対策

口腔細菌による口臭は、口の中の悪玉菌の量が多いことを意味しており、むし歯や歯周病の原因にもなります。そこで、口腔中の善玉菌=ストレプトコッカスサリバリウスK12を供給することにより、悪玉菌を相対的に減らしていくプロバイオティクス療法も大変口臭・むし歯・歯周病等に対して有効です。

 

自分に本当に必要なものを摂るには?

 口臭の原因の中には、口腔・上気道悪性腫瘍の細菌感染や内科的疾患等の重篤な病気が原因の場合もありますので、まずは自己判断せずに歯科医院への受診をお薦めいたします。

 

 

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